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礼拝メッセージ

お金との向き合い方
マルコ10:17-31

今の日本の問題は、お金持ちとその助けを必要とする人たちの間に深い溝ができてしまったことにあり、昨今コロナ禍により、そういった貧富の差はますます拡大しています。かつ今の世にはそれを是正するシステムが存在しないのです。キリスト教会は、3世紀の「キュプリアヌスの疫病」の時から、ローマ帝国が隔離の名のもとに遺棄してきた病人を看護し、丁重に埋葬することで感染率を押し下げるなど、どの時代にあっても社会のシステムが機能しない隙間を埋めることで、異教徒たちの評価を勝ち取って来ました。またマザーテレサの働きが文化や宗教を超えてあそこまで評価されたのも、貧しい人と豊かな人の出会いの場を提供できたからでした。では今、日本の教会に期待されていることは何か。それは、豊かな人とその助けを必要とする人を結び付けるコミュニティーを提供すること。そこにおいては、イエスの思いに沿ったお金の使い方をすることで、豊かな人がこれまで受けて来たお金の呪縛から解放され、「受けるより与える方が幸い」の「幸い」を味わうことができるのです。そしてその時あなたは、お金、人の評価、成功した人生など諸々の「偶像」から解放され、本来のあなたに、神の子のアイデンティティーに、生きることができるようになるのです。