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礼拝メッセージ

王の到来の予告」
ルカ1:26-38

天使ガブリエルから「受胎告知」を受けたあと、マリアから出た言葉は「わたしは主のはしためです。あなたのおことば通りにこの身になりますように」でした。が、この告白は、決して簡単ではなかったはず。それはマリアにとっては不都合な内容ばかりが並んでいたからです。マリア13歳で婚約者がいる立場です。そこで妊娠して、どんな言い訳が通じるのでしょうか。対ヨセフ、対両親、町の長老、近所の人たち・・・。律法に従えば石打ちです。でも、その直前に聞いた天使ガブリエルの「わたしは、主の前に立つガブリエルです。神には不可能なことはないのです」という力強い証しが、彼女の背中を押したのでした。ガブリエルの証しは、天地創造、モーセの出エジプト、ヨシュアのエリコの城壁陥落、巨人ゴリアテに対するダビデの大勝利と、それらすべての神の御業を、神のすぐ横で見てきた者の証しでした。「神はあなたが想像しているよりも大きな方ですよ」と。そうなんだ、神は自分の人生よりはるかに大きな方なんだ。よし、ならば、この全能の神に賭けてみよう。その思いがあって初めて「従います。この身にそのことが成りますように」とマリアは告白できたのでした。 クリスマスの最も驚くべきポイントは、この宇宙を創造された方、全知全能の神、栄光の満ちあふれた方、統治の終わることのない、王の王、主の主であるイエスキリストが、赤ちゃんとしてこの世に来られたということ。もっとも偉大で大きな方が、私たちのために小さなものとなられた。それはこの世の終わりに、私たちが神の前に立った時に、私たちが大きなものとなれるため。そしてそのために、イエスキリストがまず十字架の上で小さなものとなられた。これがクリスマスの一番衝撃的なストーリーなのです。今年のクリスマスが、この衝撃を味わうクリスマスとなりますように。そしてこのグッドニュースを、私たちの大切な人たちに、愛と勇気と希望をもって分かち合っていきたいと思います。